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ZIM Integrated Shipping Services Ltd. ($ZIM)について調べてみる

ZIMのロゴ

会社情報

ZIMは1945年に設立されたイスラエルの海運会社。ZIM自体は船舶を保有しておらず、船のオーナー企業から船舶をレンタルして運航する形態をとっている。たとえば、Danaosなどから船をレンタルしている。 レンタルした際の金額以上の価格で物を運ぶことができればその分が利益につながる。つまりスポット価格(一つの海域限定の短期契約)が上がれば利益が増える一方、下落が始まると一気に下落する可能性もある。

DACの船の貸し出し先の一覧
DACの船の貸し出し先の一覧(出典:Danaos Corporation - Fleet - Fleet Details

どんな業界にも隆盛のサイクルがあるように、海運にもShipping cycleと呼ばれるものがある(らしい)。つまり需要が増えればスポットが儲かり、そこに大量の新規船舶が参入し供給が増えればスポット価格が下がり市場が弱くなる。古い船をスクラップにする数が増えればまた供給がタイトになり、だんだん市場が回復していくというざっくりとしたイメージ?

ZIM - Events & Presentations - PresentationsのIsrael Investor Meeting(2022/5/31)の資料を参照(以下、資料1)。

資料1より

路線の構成(出典:ZIM Shipping Presentation --- #1 In Technology

関連情報

関連する日本企業

同一産業間の比較

出典:Scott's Stock Due Diligence

アメリカ企業在庫(MANUFACTURING AND TRADE INVENTORIES AND SALES)

最新データは『Manufacturing and Trade Inventories and Sales』より取得可能、データの概要を『Manufacturing & Trade Inventories & Sales - About the Survey』より参照。以下はデータ概要を意訳したもの。

対象範囲:本報告書の推計は、月次小売業調査、月次卸売業調査、製造業出荷・在庫・受注調査の3つの調査からのデータに基づいている。

Monthly Retail Trade: 最終消費者に商品と関連サービスを販売する1つ以上の事業所を持つ企業。

Manufacturers: 従業員を擁し、製造業に分類される企業。参加企業には、従業員1,000人以上の大企業と中小企業のサンプルが含まれ、その業績の変化はすべての雇用者を代表していると見なされる。

Products: 製造業・貿易業在庫・販売報告書は、基準月の月末から約6週間後に発表される。当月分の速報値と前月分の確定値が含まれている。統計には、小売業者、卸売業者、製造業者の国内活動の合計に関する売上高、在庫、在庫率などが含まれます。また、小売店在庫、小売店在庫率も含まれている。

Uses: 経済分析局は、このデータをGDPの推定値および景気先行指標シリーズに使用しています。連邦準備制度理事会、財務省、経済諮問委員会は、金融政策および財政政策を策定するためにこのデータを使用する。また、民間エコノミスト、企業、業界団体、投資コンサルタント、研究者が市場分析や経済予測に、報道機関が一般的なビジネス報道や専門的な論評に広く利用している。

これだけでは出荷の伸び悩みなのか、出荷増を見越して在庫を積み増したのか判断できないので他の指標との比較が必要、とのこと(参考文献)。手元の在庫が何ヶ月分あるかの比率はInventories to Sales Ratioなどを参照する必要がある。1ヶ月の売上高に対して、手元にある在庫が何ヶ月分あるかを示している。

グラフ化したものは以下。

特に関連性がありそうなもの(私見)は、

2020/3以降の代表的な船社とInventories to Sales Ratioの比較↓

「Retailers: Inventories to Sales Ratio」と株価の比較(出典

輸入量の推移の確認は『Manufacturing Imports Index』でも概要を把握できる。元データは以下のサイトで公開されている。

コンテナ指数

オレンジ線がBDI(ZIM/GOGLとの比較)

China Containerized Freight Index(CCFI)

チャート

売上高の推移(青線がZIM)

Cash on hand(現金及び現金同等物)の推移

出典:Stock Comparison Tool | MacroTrends

Retailers Inventories

カレンダー

2022/03

Spotlight on Danaos Corporation - 1x1 Discussion

2022/04

ONE - Online Media Conference (English)

配当の振込があったものの、年初来の価格にもどり手元から消えた
配当の振込があったものの、年初来の価格にもどり手元から消えた

税引き後で一株あたり12.75USDの配当、今までもらった配当で一番高い。ここで95%手放し(残りは放置予定)。

2022/05

2022/06

https://twitter.com/FreightAlley/status/1534196911359639552?s=20&t=F0gxAV-bosdLUXB39gvTlA

出典:Supply chain: We 'urge the administration on tariff relief' for retailers, American Apparel CEO says - YouTube

また、IBDがShipping Stocks Dive As Stagflation Fears Hit Market; Zim Triggers This Sell Ruleという記事を出している。

Golden Ocean (GOGL) slid 7.7%. Matson (MATX) tumbled 11.7%. Star Bulk Carriers (SBLK) dropped 10.7%. And Zim Integrated Shipping (ZIM) dived 14.7%. All four shipping stock saw big volume, indicating institutional selling.

2022/07

Daily Short Sale Volume(出典)

MATXの決算が好調だったが、ZIMはショートの割合が増加傾向にあり下がる考えている市場参加者が多い。個人的にも、DACがリセッション時にPERが0.5近くまで下げたことを考えると、まだZIMは割高。

7/23追記:7/22だけ9%下げました

米議会、海上輸送改革法を可決、サプライチェーン混乱緩和を期待(米国) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ

海上輸送改革法案(Ocean Shipping Reform Act of 2022、S.3580)についてのウェビナー。

Long Beach container backlog crosses red line as delays mount

ロングビーチ港の滞留コンテナの待機時間・待機船舶数は実質的にはコンテナ市況を反映しているとも見れる。この視点からだと、(上の記事は)市場が上向いているかもという内容だが大きな上昇トレンドは見られない。

2022/08

Hapag-Lloyd決算(8/11)

https://www.hapag-lloyd.com/en/company/ir.html

今後はキャパ不足は緩和するという見通しを出すものの、以前としてrateは高い水準をキープできるとも?

Hapag-Lloyd Aktiengesellschaftが決算。予想を上回っていたはずだが、この決算直後にZIMが一時9%近く下げ。運賃が下がる傾向があるかもしれないと判断された?まだ8月前半だがZIMを含め他のコンテナ関係はきつい時期になるかもしれない。

$ZIM 2Q決算

決算はEPS・売上ミス、ガイダンスは据え置き。配当はアップしたが4Qにまとめて配当を出す方針を変えたということでしょうか?売上はミスしたものの+44%(YoY)。決算を受けてプレは7%近く下げ。正直$20代まではすぐ行くんじゃないかと感じてます。$20前後になったら購入検討。

Conference Callのプレゼンより

2022/09

もしも株を保有していた場合、おそらく8月末から9月の間に配当の振込があったはず(正確な日時不明)。

上記動画の言葉を敢えて借りると『sentiment driven macro』はかなり厳しい。実際、今日の時点で$20代まで下げてきている。

2022/10

コンテナ市場はひどいものの各社のファンダメンタルは悪くない、ここからさらに下がるのだろうか、ただ今年末以降は特にコンテナについて新規造船が多い。供給の増加+需要の減速が重なれば船会社にとっては厳しい環境が続くと思われる。

中国がゼロコロナ政策の一部を見直す方針の場合は+になる可能性もある。

2022/11

4月にもらった配当の分だけ購入してみました。Yahoo financeの表示でついに『Forward Dividend & Yield 27.10 (100.07%)』となった模様(2011/11/11時点)。

Q3の決算が発表、$2.95/share の配当があるという。

2023/01

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