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Nutrien Ltd. ($NTR)について調べてみる

Nutrienのロゴ

会社情報

カナダの肥料メーカーであり、カリの生産量では世界最大、窒素肥料の生産量では世界第3位という。北米、南米、オーストラリアに拠点がある。また肥料のほかに農薬、農薬保護製品、種子の販売もしている。

GrossMarginの構成
Gross Marginの市場ごとの構成(出典

事業は大きく4つにわけることができて

  • 種子・農薬・肥料などの小売り
  • Potash(カリウム)
  • Nitrogen(窒素)
  • Phosphate(リン酸塩)

に分けることができる。2021年時点ではPotashは世界で1位、Nitrogenは3位・Phosphateは2位の生産量となっている。4つのうち小売り事業だけは利益率が相対的に低いが売上高に占める比率は高い。肥料原料系の事業で売上高のおよそ30~40%を占めている。肥料価格の上昇、農家の収益率の向上(小麦価格の上昇など)が見込まれる場合にはニュートリエンの利益も伸びるかもしれない。

ただしカリウムについては、カリウムを原料とする肥料の世界シェアの二割はベラルーシ(世界2位=ロシア、3位=ベラルーシ)が持っていることに注意したい。

カリウムは植物の成長おいて重要な元素の一つであり、土壌に含まれている。現代の農業では高収穫を実 現するため、リン、窒素とともに複合肥料の 3 大成分の一つとして、人工的に土壌に補給することが多い。そ のため、世界のカリウム消費量のおよそ 90%以上がこの肥料用需要であると言われている。肥料用には、塩 化カリウム(MOP)と硫酸カリウム(SOP)、カリウム硝酸塩などを原料として用いている。(出典https://mric.jogmec.go.jp/

そのため、ベラルーシに対する経済制裁が緩和される場合には肥料価格が下落する可能性も視野に入れる必要があるかもしれません。ロシア・ウクライナが関連する穀物・肥料関連の企業は長期ではプラスだと思うものの、今(2022年10月)から踏み込むにはロシア・ウクライナの情勢を特に注意深くトラッキングする必要があると思ってます。

関連情報

関連する日本企業

チャート

出典:Stock Comparison Tool | MacroTrends

売上高
売上高の推移

ROE
ROEの推移

NetProfitMargin
Net-Profit Marginの推移

農業関連

肥料関係はCF・MOS・SQM・BG、割合がかなり低いがTECKなど。農業機械はDE・AGCO、農薬はFMCなど。

外部サイト

  • 苛性カリ・窒素・リン酸塩を生産
  • 中国・南米・北米が苛性カリの販売先
  • 苛性カリについては価格が暴落するリスクが少ない(時がある)

リン酸についてはランクセス、プライヨン、ヤラ、ソルベイ社などが世界の競合となる。

住友化学

肥料の原料
リン酸・カリ塩が肥料の原料になる

出典:インベスターズ ハンドブック | IR資料室 | 住友化学株式会社

チャート

2022/01

2022/05

  • 売上高 $7.65B vs 予想 $7.62B
  • EPS $2.70 vs 予想 $2.72

肥料価格高騰により年間のガイダンスを大きく上方修正。この決算の前までに株価が$70から一気に$100を超えているのは肥料価格高騰を反映してのものだと思われる(が2022年5月は$NTRを追っていなかったので詳しくはわからない)。

2022/08

2022 Q2 Earnings Conference Call | Nutrien

NutrienQ2結果

NutrienQ2結果

  • 売上高 $14.506B vs 予想 $14.86B
  • EPS $5.85 vs予想 $5.76

売上高はミスしているがそもそもグロースではないのと、小麦が世界情勢に大きく影響される環境なのでそちらの影響の方が大きいと思われる。

2022/10

産業別パフォーマンス
SP500の食料関連産業ごとのパフォーマンス推移(出典:三井住友DSアセットマネジメント、上記サイト)

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